静岡事務所 part2

昨日、1月から事業を譲り受ける予定の静岡の税理士事務所に行ってきました。

訪問の目的は、主要なクライアントへのご挨拶回りでした。

静岡の税理士(以下、A税理士と言います。)、その税理士事務所の担当者、静岡事務所長になる予定の我が事務所の女性税理士(以下、N税理士)と私の4名で、数件のクライアントを訪問しました。

今日は、このクライアント訪問の際に、私がとても感動したことを記録にとどめようと思います。

私が感動したことは、クライントの経営者の皆さんが、いかにA税理士を尊敬し、信頼しているかということです。

すべての会社で、A税理士への、心のこもった感謝と慰労の言葉がありました。

ある会社では、経営者の奥様が、涙ながらにA税理士に花束を渡す場面に遭遇しました。この会社は、過去に業績が非常に厳しかった時期があり、顧問料を長期に滞納したことがあったそうです。その際に、A税理士が、契約を解除したり、業務をストップしたりせずに、支援をし続けていたところ、あることがきっかけで業績が回復したのだそうです。このことを経営者が、非常に恩義に感じており、A税理士を心から信頼しているのでした。

花束贈呈の時は、いつも平静な表情のA税理士の目にも光るものがあったような気がして、私もN税理士も思わず目頭が熱くなりました(涙腺の弱いN税理士は、予想どおり大泣きでした・・・)。

すべての会社で、「A税理士が選んだ後継者だから」、「今までの担当者が引き続き担当して下さるのだから」という理由で、私やN税理士を温かく受け入れて頂きました。

私は、会計事務所は、中小企業の健康状態をチェックし、処方する「お医者様」のような存在になるべきと思っています。

そのためには、応援させて頂く際には、損得だけでは割り切れないことがあるともいます。A税理士の顧問料滞納会社への支援も、その一つではないかと思います。

私は、稲垣会計が、黒澤明の「赤ひげ」に出てくる「小石川養生所」のような会計事務所になれたら良いな、と思っています。

昨日は、A税理士が、「赤ひげ」の医師、新出去定(三船敏郎)と重なって見えました。

私も、A税理士に一歩でも近づけるように、日々、努力したいともいます。